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言の葉紡ぎのパラブログ

言葉で世界にかけ橋を。

アニメ『ソードアート・オンライン』第1期のあらすじ・見どころを全話書く

ANIME REPORT ソードアート・オンライン

こんにちは、パラベルです。

現在公開中の『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』を予備知識なしで観たところ、素晴らしい出来だったのでTVシリーズを観たらこれもまた面白い!

シリーズ初見が劇場版でしたが、TVシリーズも視聴した結果映画館通いを繰り返し、現時点で7回も観てしまうほどのハマり具合。よもやサントラまで買ってしまうとは、完全な中毒者。smile for youは最高。

というわけで、TVシリーズ第1期を全力で紹介します。今更? とかそういうのはわかってるから大丈夫、そっとしておいてくれるとお互い幸せだ!

予備知識なしでも面白い劇場版が数倍面白くなること間違いなしなので、TVシリーズを未視聴ならぜひとも第1期からどうぞ!(第2期の記事は後日の予定、たぶん)

ざっくり仕立てな作品情報

ソードアート・オンライン

ソードアート・オンライン
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

川原 礫による小説『ソードアート・オンライン』を原作とするアニメ化作品の第1期。

全25話(2012年)

©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

本作の総集編として『ソードアート・オンライン Extra Edition』、第2期にあたる『ソードアート・オンラインII』があるほか、原作者書き下ろしの完全新作アニメ映画『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』が大ヒット全国公開中。

あらすじと見どころ

浮遊城アインクラッド

浮遊城アインクラッド
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

本作のあらすじと見どころを主観フルスイングで紹介します。

注意

ここから先のコンテンツにはネタバレが含まれます。全体あらすじ~各話見どころの順にネタバレ度が高くなるため、必要に応じて目次とナビゲーションボタンでスキップしてください。なお、後の話のあらすじには必然的に前の話のネタバレがしばしば含まれます。

あらすじ

西暦2022年、人類はついに完全なる仮想空間を実現した――。

ゲーマーならずとも高い関心を持ってサービス開始を見守る、あるVR-MMORPG(バーチャルリアリティー・大規模多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム)タイトルがあった。

その名は《ソードアート・オンライン(SAO)》――意識を体感覚ごと仮想世界へと持ち込む「フルダイブ」を可能とする夢のVRマシン《ナーヴギア》の性能を最大限に引き出す最新作として、世界の注目を集めていた。

プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ――《SAO》正式サービス開始日、新世界を満喫する約一万人のプレイヤーに対し、突如としてそれは宣託された。

この世界での死はすなわち現実世界での死を意味すること、プレイヤーの手動ログアウトは不可能であり、《ナーヴギア》との物理的な接続解除でさえも死をもたらすこと。

そして全100層から成るこの《浮遊城アインクラッド》の攻略だけが、現実世界への帰還を適える唯一の方法である、と。

多くのプレイヤーが半信半疑の恐慌状態に陥る中、開発者・茅場 晶彦の熱狂的ファンでもあったキリトは、茅場の言葉が真実であると確信する。

これは、ゲームであっても遊びではない――生存をかけた不可避のデスゲームが始まる。

エピソードごとのあらすじ

見どころ

意識を体感覚ごと仮想世界へと持ち込むフルダイブの悪用により、仮想世界に「幽閉」されたプレイヤーが剣とスキルを駆使したデスゲームを強いられる展開には、MMORPGプレイ経験者であればその多くが刺激を受けるはずだ。

いかにしてプレイヤーはゲーム世界に幽閉され、「もう一つのリアル」を生き、あるいは死んでいくのか。

現在までの技術発展を鑑みれば、2022年中は不可能としてもいつかは実現しそうだと思える時代の妙、特有の導線設計。実際のMMORPGを踏襲して描かれていると思しき「ゲームらしさ」と現実世界の縮図感も相まって、世界観に引き込まれる。

後に《SAO事件》と呼ばれる歴史的事件の首謀者・茅場 晶彦が仮想世界に描いた空想――あの宙に浮かぶ「鋼鉄の城」の美しさ、そして剣戟が織り成す人間模様に、あなたが心奪われることを願って止まない。

なお、残酷描写は避けられないと思われがちな世界観でありながら、過度な描写が多発しないよう巧みに回避している。劇中ではそれなり以上に死者を出しているものの、キャラクターは緻密なポリゴンによって再現されたゲームアバターという前提があり、加えてゲーム世界ではおなじみな光エフェクトの使い方が上手い。

エピソードごとの見どころ

こんな人におすすめ

剣と魔法のファンタジーやRPG要素のある作品が好きな人、VR・AR技術に憧れを抱いている人、TVシリーズの前に劇場版を観て興味を持った人。

MMORPGあるある要素がてんこ盛りの本作、特にフィールドPKが可能なMMORPGプレイ経験者には強くおすすめします。

あの美しくも過酷な世界を「生きて」みたい!

そんな今はまだ叶わぬ願望を四方八方から容赦なく刺激しておきながら、最終話が終わると同時に現実へと「強制帰還」させられてしまう本作。その視聴後には《ナーヴギア》、すなわちフルダイブ型VR-MMORPGの実現を熱望して止まなくなる病に罹ってしまうかもしれません。

なお、作中に恋愛要素および胸くそ要素の強い回が複数話あります。

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各話のあらすじと見どころ

各話のあらすじと見どころを主観フルスイングで紹介します。

第1話「剣の世界」

第1話「剣の世界」より

第1話「剣の世界」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第1話のあらすじ

VRマシン《ナーヴギア》での「フルダイブ」によってついに実現した、VR-MMORPGの最新作にして完全なる仮想世界《ソードアート・オンライン(SAO)》。

正式サービス開始日、ビギナーのクラインは《はじまりの街》を迷いなく駆け抜けるベータテスト経験者・キリトを呼び止め、序盤のレクチャーを乞う。ゲームを満喫するうちに夕方を迎えたキリトとクラインは、インターフェイスのどこにもログアウトボタンが存在しないことに気づく。

鳴り響く鐘の音に続いて強制テレポートされた《はじまりの街》広場にて、GM(ゲームマスター)のアバターに扮する《SAO》開発者・茅場 晶彦は、キリトを含め困惑する約一万人のプレイヤーに対し、この世界に隠された衝撃的な真実を告げる。

第1話の見どころ

新しいゲームを始めたときに抱く期待と希望、美しい世界で訪れる新鮮な出会いが描かれるも、間もなく疑問と不安に変わる。死の恐怖が迫り、決断と別れを強いられる……ゲームがゲームではなくなったとしたら、自分ならどうするだろうか。

美しい背景もさることながら、最大の見どころは「チュートリアル」。茅場 晶彦によって淡々と語られるそれは、一方的かつ理不尽極まりない内容ながら、その知的な語り口はどこか心地よく耳に残る。

締めくくりの台詞である「以上で《ソードアート・オンライン》正式サービスのチュートリアルを終了する」……本来であれば何の変哲もない一言に込められた、不条理。この美しくも過酷な世界で繰り広げられるデスゲームの行き着く先は? すべては、ここから。

第2話「ビーター」

第2話「ビーター」

第2話「ビーター」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第2話のあらすじ

正式サービス開始から1か月、これまでに延べ2,000人ものプレイヤーが死亡していたにもかかわらず、未だ第1層すら突破には至っていなかった。

2022年12月02日、ついにボス部屋を発見したというあるパーティーのリーダー・ディアベルの呼びかけによって開かれたボス攻略会議の場にて、パーティー編成であぶれてしまったキリトは誰とも組むそぶりのないソロプレイヤー・アスナに声をかけ、今回限定という条件でパーティーに誘う。

初心者と思いきや、意外にも「速すぎて剣先が見えない」ほどの手練れだったアスナの活躍もあり、順調に進んでいると思われたディアベル指揮のボス攻略戦だったが……。

第2話の見どころ

第1層を守るボス《イルファング・ザ・コボルド・ロード》との戦いにおいて、本作では初の本格的な戦闘シーン、そしてMMORPGではありがちな妬みや難癖といった負の一面が描かれていく。

復活という概念の存在しない、文字通り命がけのデスゲーム。そんな世界にあって、雑魚モンスターとは桁違の力を備えたボスへの挑戦が意味するところは何なのか。誰が何のために戦い、どう戦局を立ち回っていくのか。

本作通しての魅力でもある白刃閃く剣戟だけでなく、それぞれが抱く感情と思惑が交錯する人間模様にも注目。また、以後もとっておきの見せ場で流れる戦闘曲が盛り上げる。

第3話「赤鼻のトナカイ」

第3話「赤鼻のトナカイ」

第3話「赤鼻のトナカイ」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第3話のあらすじ

偶然助けたギルド《月夜の黒猫団》の勧誘を受けたキリトは、最前線で戦う殺伐とした《攻略組》とは異なる和やかな雰囲気に惹かれ、本当のレベルを隠して加入を決める。

キリトの加入によってギルドは順調に成長、いずれは《攻略組》の一員になりたいと語るギルドマスターのケイタ。いつか成長したケイタの理想が前線の閉鎖的な空気を変えてくれるのでは、とキリトも期待を寄せていく。

笑って、泣いて……死の恐怖に怯えながらも必死にこの世界を生きる彼らを目の当たりにしたキリトは、《月夜の黒猫団》に深い愛着を抱くようになっていく。そんな中、念願だったギルドハウスの購入に出かけたケイタの不在中、ギルドは悲劇的な事故に見舞われる。

第3話の見どころ

序盤の平穏な展開から一転して《SAO》の理不尽さをこれでもかと突きつけられる、いわゆる「鬱展開」が降りかかる。

自分の甘さと悪辣な現実が、親しくなれた人たちの死を招く。あまりにも容易く日常が崩壊してしまった、そんなありがちな悲劇と絶望。自暴自棄を重ねた果てに得たダメ押しの失望と、最後に与えられたほんのひとさじの救いは……。

聞き取れなかった「最期の言葉」を贈られたキリトが、この先どうあろうとするのか。この事件を機に、強く、そして長くその思想と行動に影響を与えることになる。

第4話「黒の剣士」

第4話「黒の剣士」

第4話「黒の剣士」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第4話のあらすじ

アイテムの分配を巡り、パーティーメンバーと対立した末に脱退してしまった《ビーストテイマー》のシリカ。モンスターとの遭遇戦を切り抜けられず、すんでのところでキリトに救われるものの、身を挺して主人を守った使い魔のピナを死なせてしまう。

肩を落とし涙に暮れるシリカを放ってはおけず、キリトは使い魔を蘇生させるための方法を教えるだけでなく、その手助けと装備の援助まで申し出る。一度は「レベルを上げて自力で何とかする」と辞退したシリカだったが、使い魔の蘇生には厳しい時間制限があり……。

ピナを蘇生させるべく通称《フラワーガーデン》と呼ばれる第47層《フローリア》へと向かった二人の背後には、不穏な影が忍び寄っていた。

第4話の見どころ

第3話にて情報屋が話していた「随分と無茶なレベル上げ」とやらの成果か、《攻略組》でも屈指の強さを誇るキリト無双が炸裂する対人戦が爽快。

相手が平均レベルのプレイヤーなら囲まれても反撃すら必要としないその姿は、MMORPGにありがちな「異常な強さで独走するトップランカー」そのものといったところだ。

あらゆる意味での最強イケメンっぷりが爽快ではありながら、キリトの行動原理あるいは理念が前話のエピソードから導かれたものだとして想いを馳せると、どうにも切ない気持ちのほうが勝ってしまう。どちらかといえば、そんな話なのかもしれない。

第5話「圏内事件」

第5話「圏内事件」

第5話「圏内事件」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第5話のあらすじ

2024年04月11日――《SAO》正式サービス開始から1年と5か月が経過しており、攻略の前線は第59層まで進んでいた。

目下最有力とされるギルド《血盟騎士団》の副団長となっていたアスナは、攻略方針を巡ってキリトとの意見対立が増えていた。この日もマイペースを貫くキリトに「もっと真面目にやれ」と詰め寄るアスナだが、キリトは「今日は《アインクラッド》で最高の季節の、更に最高の気象設定」だからと嘯き、まともに取り合おうとしない。

木漏れ日の下で、無防備にも寝入るキリト。その姿を見下ろしていたアスナも魔が差したのか、「最高の季節の、更に最高の気象設定」を前に、つい横になって寝てしまい……。

第5話の見どころ

デュエルシステムを悪用した《睡眠PK》の存在を知っていながら、呑気に昼寝をしてしまうキリトのうっかり具合にはとりあえず目を瞑るとして……。

死ねばそれまで、現実世界でも死に至る――そんなデスゲームである《SAO》において、安全が保障されているはずの《圏内(=安全圏内)》でのPKが成立したとなれば、全プレイヤーの生存を脅かす大問題なだけに事は深刻を極める。

コンピューターゲームには付き物のシステム上の不具合、または穴か、それとも未知のスキルやアイテムか……RPGの基本でもある地道な状況整理と検証の果てに、《圏内殺人》に隠された真相に辿り着けるのか? 事件の解明に全力を注ぐ推理回、その前半に注目。

第6話「幻の復讐者」

第6話「幻の復讐者」

第6話「幻の復讐者」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第6話のあらすじ

この事件、システムの穴によるものでもなければ、犯人が幽霊ということもあり得ない――目の前でヨルコを殺害してのけた犯人を捕らえる機会を逃してしまったキリトは、手持ちの情報を整理しながらアスナの用意した差し入れに手を伸ばす。

そもそも《圏内殺人》を実現するような武器もロジックも、最初から存在自体していなかった――思いがけないアスナの「お手製」から得たヒントに真実の断片を見たキリトは、ついに《圏内殺人》の真相を解き明かす。

そこに隠されていたものは、かつては別のものだったはずの、あまりにも歪み果ててしまった何か。そして史上類を見ない、ある悪逆非道なギルドの影だった。

第6話の見どころ

結局のところ、グリセルダを殺したのは誰だったのか。カインズとヨルコの死は、本当に復讐によるものだったのか? そうであるとも違うともいえるその答えが、今明かされる。

長期にわたり《血盟騎士団》副団長を務め、攻略の鬼として勇名を馳せる立場にあったことで張り詰めていた、アスナの心。《圏内事件》の解決によって図らずも緩む結果となり、キリトとの距離感を見直し始めたアスナの表情の変化が微笑ましい。

そして、本来ならば出会うことなく終わるはずだった「彼女」との、一瞬の邂逅――それはシステムの気まぐれか、はたまた「意識の残像」とでも呼ぶべきものなのか。

第7話「心の温度」

第7話「心の温度」

第7話「心の温度」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第7話のあらすじ

2024年06月24日、第48層《リンダース》にあるリズベット武具店を訪れたキリトは、所有する魔剣《エリュシデータ》と同等以上かつ現在製作可能な最高の剣を作ってほしいと依頼する。それも、予算不問で。

キリトの地味な身なりを一瞥するなり支払い能力に不安を覚えたリズベットは、ひとまず自身の最高傑作を提示。ところが、キリトが耐久力試しとして剣同士を打ち合わせた瞬間、リズベット自慢の剣は修復不可能なレベルにまで砕けてしまった。

キリトの言葉に鍛冶師としての腕を低く見られたと感じて激昂したリズベットは、材料さえあればキリトの剣が「ポッキポキ」折れるような剣をいくらでも作れると啖呵を切ってしまい――売り言葉に買い言葉の成り行きで、半ば強引に危険な素材収集に同行する。

第7話の見どころ

後に「最悪の出会いだった」と語られる、剣の性能と鍛冶師の腕を巡るキリトとリズベットの掛け合い、そして毎度のことながらキリトの破天荒極まる言動が面白い。

この世界にもあるはずの「本物の何か」を探していたリズベット、「生きるために生きている」という当たり前のことを改めて意識したキリト。素材収集の旅を経て本物を確信しながら、掴むことができなかったリズベットの気丈な振る舞いが切ない。

なお、第2期以降も含めてアニメ作品中でキリトの《SAO》における武器の名が語られるのは、実は今回のみ。また《エリュシデータ》は第50層ボスのラストアタックボーナスとされており、RPGではそういったアイテムをしばしば「ユニークレア」などと呼ぶ。

第8話「黒と白の剣舞」

第8話「黒と白の剣舞」

第8話「黒と白の剣舞」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第8話のあらすじ

2024年10月17日。どこかでこの世界を観ているはずの茅場 晶彦は、今何を感じているのだろうか――そんなことを考えながら第74層《迷宮区》の探索を切り上げ、帰路に就いたキリトは道中の森の中でモンスターの気配に足を止める。

モンスターから思わぬ《S級》レア素材を手に入れたキリトは、それをどう処分しようか道具屋を営むエギルに相談していた。

自分で加工しようにも、スキルレベル不足で素材を無駄にしてしまうだろう――エギルが買い取ることで話はまとまるかと思いきや、絶妙なタイミングでスキルをコンプリートしたというプレイヤーが現れる。キリトは成果物の分配を条件に加工を依頼するのだが……。

第8話の見どころ

残念ながら《S級》レア素材からの成果物が描かれることはないが、素材の外観とその素になったはずのモンスターのサイズ感の違いに注目したい。

殺伐とした《SAO》の中でも平和な一幕……と思いきや、後半では最有力ギルド《血盟騎士団》の内情、ギルド内に充満する息苦しさが垣間見える。その責任は自分にもあると語るアスナだが……今回生じた亀裂が、後日発生する深刻な事件に繋がっていく。

現時点でのキリトの実力がトップギルドの所属メンバーよりも遥かに上にあることを示唆するエピソードでもあり、その隠された本当の強さと秘密は、次回以降で具体的に語られることになる。

第9話「青眼の悪魔」

第9話「青眼の悪魔」

第9話「青眼の悪魔」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第9話のあらすじ

第74層《迷宮区》探索の末にボス部屋を発見した二人は、そこで大剣を振るう屈強な山羊の悪魔《ザ・グリーム・アイズ》の姿を認める。

ボス部屋を脱出後、どう攻略するかを話し合う中で、アスナはキリトの盾を持たない戦闘スタイルを訝しむ。片手剣使いにもかかわらず、なぜ盾を持たないのか――スキルの詮索はマナー違反だからと追及を諦めて休憩を取っていると、下層を支配する巨大ギルド《アインクラッド解放軍》の一隊が現れた。

生半可な人数でボスにちょっかいを出すのはやめておいたほうがいい――そうキリトが忠告するも、軍人気取りの部隊長・コーバッツは無謀にも部下に突撃を命じる。

第9話の見どころ

緊急脱出用の《転移結晶》を無効化するトラップによって窮地に立たされる《軍》の面々を前に、キリトの脳裏にフラッシュバックする《月夜の黒猫団》壊滅の悲劇がきつい。

迷いを捨て切れずにいるキリトの背中を押したのは、今は亡きサチの遺言。ついにユニークスキルを解放、その圧倒的な性能を以って《ザ・グリーム・アイズ》をほぼ単独で撃破するまでの流れは必見。ちなみに《ダークリパルサー》を製作したリズベットは、どうやら以前からキリトの《二刀流》を知っていたようだ。

それにしても、女と聞けば見境がなくなる困った男とはいえ生粋の「いいやつ」でもあるクラインのキャラクターには、地味に救われることが多いような気がする。

第10話「紅の殺意」

第10話「紅の殺意」

第10話「紅の殺意」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第10話のあらすじ

秘匿し続けていた最大の切り札によって、辛くも命を拾ったキリト。アスナは、しばらく所属ギルド《血盟騎士団》から距離を置き、キリトと行動を共にしたいと申し出る。

副団長にして貴重な戦力でもあるアスナを引き抜かれるわけにはいかない団長・ヒースクリフは、キリトに条件を突き付ける。「欲しければ、二刀流で奪いたまえ」――アスナがギルドを脱退するための条件、それはデュエルにおいて自身を破ることだった。

ユニークスキル《神聖剣》の使い手であり、最強プレイヤーと名高いヒースクリフ。対するは、同じくユニークスキル《二刀流》を駆り、フロアボスを単独で撃破したとの噂で持ち切りのキリト。その名カードは瞬く間に大観衆を集め、最強決定戦の様相を呈していた。

第10話の見どころ

ともにユニークスキルである《神聖剣》と《二刀流》の織り成す、現実世界では再現不可能な激しい剣戟は本作随一の見どころ。ステータス値によって肉体的な性能が決定し、神経伝達の限界を無視して思考そのままに動ける世界を体験してみたくなる。

そのほか、ステータス異常が重要な効果を持つことや「部位欠損」の概念が設定されていること、ゴニョゴニョ……なども含め、《SAO》がゲームとして極めて高い自由度を備えていることが窺い知れる。

ストーリーとしては、キリトがギルドに加入しない理由を初めて人に話す場面が描かれ、曖昧なままだったキリトとアスナの関係性が確かなものとなっていく様がこそばゆい。

第11話「朝露の少女」

第11話「朝露の少女」

第11話「朝露の少女」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第11話のあらすじ

クラディールによる暗殺事件を機に、キリトとアスナは《血盟騎士団》からの一時脱退を申請、団長・ヒースクリフはこれを承認。二人は美しい風景の広がる第22層にある湖畔のログハウスを手に入れ、束の間、そこで穏やかな時間を過ごす。

ある日、幽霊が出ると噂の森にアスナを連れ出したキリトは、そこで思いがけず本当に幽霊と遭遇してしまった……と思いきや、それは《SAO》のシステム的には「相当に妙」な、プレイヤーと思しき少女だった。

記憶を失っていた少女を保護した二人は、親のように慕ってくれる彼女に対して情を抱き始めながらも、どこかで心配しているはずの家族を捜し出すことに決める。

第11話の見どころ

珍しく、非戦闘エリアで営まれている「積極的にはゲームクリアには挑んでいない」人々の日常が描かれる。釣りに興じる人たちに、孤児院を営む女性。中には幼くして《SAO》に幽閉されてしまった子供たちもいた。

この世界には、戦闘以外の「戦い」を生き抜いている人々もいる――その一方で、ギルドの影響力を笠に弱者への搾取に手を染める手合いもいた。

ゲームの世界でも、ネットワーク越しに人が関わっているならそれは「人対人」の現実だということ。生身で面と向かい合ってはいないとしても、その事実に変わりはない――そんな本来であればごく当たり前のはずのことを思い出させてくれるエピソード。

第12話「ユイの心」

第12話「ユイの心」

第12話「ユイの心」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第12話のあらすじ

ユイの家族を捜すために第1層《はじまりの街》を訪れていたキリトとアスナは、手がかりを求め、教会で孤児院を切り盛りする女性・サーシャから話を聴いていた。

そこへ《軍》のリーダー・シンカーの副官を務めるユリエールの訪問があり、《軍》内部のいざこざによって《はじまりの街》の地下ダンジョンに置き去りにされてしまったシンカーの救出に同行してくれないかと頼まれる。

慎重に対応しようとするアスナだったが、「疑って後悔するより信じて後悔しよう」とキリトが促したこともあり、依頼を快諾。結果としてシンカーの救出には成功するものの、想像だにしていなかったユイの出自が明らかになり、二人は衝撃を受けることになる。

第12話の見どころ

この《SAO》と呼ばれる世界のすべては、人間のメンテナンスを必要としない巨大自律システム《カーディナル》指揮下のプログラム群によって制御されている――システムそのものへの言及がなされる。

システムがその設計の枠を外れることは、はたしてあり得るのか。本物の感情とは、知性とは何か、その定義は? システムと人間が直に接続されたとき、その相互干渉によって本来ならばあり得なかった事象が発生し得ないと言い切れるのか。

近いか遠いか、いつかの未来には、もしかするとそんな哲学めいた問いかけへの解がもたらされる日が来るのかもしれない。そして「あの肉」がおいしいかどうかは、永遠の謎。

第13話「奈落の淵」

第13話「奈落の淵」

第13話「奈落の淵」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第13話のあらすじ

2014年11月05日、キリトは第22層の湖で釣りをしていた。釣果の芳しくないキリトとは対照的に、釣り師を自任する初老の男性・ニシダは軽々と大物を釣り上げてみせる。

釣れるのはいいものの、肝心の料理がどうにも……特に、醤油がないと。そうぼやくニシダをログハウスに招待したキリトは、会話の成り行きから「湖のヌシ釣り」に挑戦することになってしまう。主に、アスナがノリノリで。

翌日、一大イベントとなってしまった「ヌシ釣り大会」にてニシダから《スイッチ》で釣り竿を受け取ったキリトは、想像を絶する超大物の出現に複数の意味で全力を出す。

第13話の見どころ

どう見ても食用とは思えない魚、特に尾頭付きで出された刺身のそれが実にエグい。この調子だと「ヌシ」とやらも恐らく……そんな予想を裏切らない演出がにくい。

それはさておき、自分の情けなさを吐露するニシダに対して、《SAO》でのこれまで、そしてキリトとの出会いを語るアスナの一語一句が眩しい。大切なものを自ら見ようとする姿勢は、きっとどの世界の誰にとっても大事なことのはずだから。

ゲームクリアを目指して戦う力を持つ《攻略組》としての責任、その期待を背負って戦う重圧と、守りたいものができたが故に生まれる葛藤。ヒースクリフの招集によって不穏な空気の漂う最前線へと復帰する二人を軸に、物語は急転直下の展開へと突き進んでいく。

第14話「世界の終焉」

第14話「世界の終焉」

第14話「世界の終焉」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第14話のあらすじ

第75層を守るボスの名は《ザ・スカル・リーパー》、ムカデのように連なった巨躯に強力無比な鎌を備える、異形の骸骨。

直撃すれば即死級の攻撃力と異常な耐久力を誇るそれの攻略は、出入り口が閉ざされ《転移結晶》も無効化された閉鎖空間という悪条件も手伝い、《攻略組》主力部隊での編成にもかかわらず多数の死者を出す血みどろの戦いとなった。

満身創痍、辛勝も辛勝――残る25層に待ち受ける苦難を感じ取り、誰もがうなだれる落胆の渦中で、ただ一人、ヒースクリフだけがどこか遠くを見つめていた。

第14話の見どころ

ついに《SAO》に秘められた最大の謎が解き明かされ、茅場 晶彦の描いたシナリオは唐突に破綻し――同時に、彼の世界も終焉を迎える。第5話でキリトが認めた「この世界」が貫くフェアネス、すなわち茅場の美学を、この展開自体から垣間見ることができる。

彼が完全にフェアだったかどうかは、自身への不死属性適用を主として広大な疑問の余地が残る。また、約4,000人ものプレイヤーを死に至らしめた事件の首謀者であることは十分に考慮する必要があるだろう。

それでも、その空想が具現化したあの世界に惹かれてしまったこと、そして語られた言葉の余韻さえも引力を帯びていることは、否めない事実として存在し続けている。言うまでもなく、誰もがそうというわけではないことは承知の上で。

第15話「帰還」

第15話「帰還」

第15話「帰還」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第15話のあらすじ

ヒースクリフ=茅場 晶彦との一騎討ちによって《SAO》をゲームクリアに導き、生存していた約6,000人のプレイヤーを解放したキリト――本名・桐ケ谷 和人は現実世界への帰還を果たし、リハビリ生活を続けていた。

キリトが《SAO》内の情報提供との引き換えを条件として同事件対策本部の役人から得た情報によると、解放されたはずのプレイヤーのうち約300人が目を覚ましておらず、悪いことにその300人の中にはアスナこと結城 明日奈も含まれていた。

眠り続けるアスナの見舞いのために入院先の病室を訪れたキリトは、同じく見舞いに現れたアスナの父・結城 彰三、そしてその部下・須郷 伸之と顔を合わせるが……。

第15話の見どころ

めでたく現実へ生還した後日譚が語られるかと思いきや、非常に不本意なことに、極めて残念なことに、甚だしく不愉快なことに、須郷 伸之なる人物の言動に著しく気分を害される羽目になる。単刀直入に表現すれば、いわゆる変態野郎だ。

いっそ「どれだけ不快感に耐えられるか」を試されているのだと解釈、その体験を今回の見どころと理解するべきなのかもしれない。

そういえば、第4話にてキリトがシリカの手助けを申し出た際、その理由を「妹に似ているから」だと言っていた。ところが、いざはっきりと顔が映った妹の直葉はシリカとは似ても似つかない。ともすれば、あれはキリトの照れ隠しだったのかもしれない。

第16話「妖精たちの国」

第16話「妖精たちの国」

第16話「妖精たちの国」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第16話のあらすじ

直葉に励まされて眠った翌朝、キリトのPCにエギルからのメールが届く。そのメールに添付されていた画像には、アスナとよく似た人物が写っていた。

エギルによれば、それは《ナーヴギア》の後継機である《アミュスフィア》用ソフトとして発売されたVR-MMORPG《アルヴヘイム・オンライン(ALO)》の中心地、《世界樹》と呼ばれる巨木の上層部で撮影されたものらしい。

死んでもいいゲームなんて温すぎるぜ――2025年01月20日、アスナが今もなおゲーム内に囚われたままだと確信を得たキリトは、単身《ALO》に乗り込むことを決意する。それからほどなく、《ALO》内にてある人物との奇跡的な再会を果たすことになる。

第16話の見どころ

現実世界で抗いがたい閉塞感に押し潰され、鬱々としていたキリト。それが光明を得て仮想世界へと舞い戻り、生き生きと動き始めるに至って、安堵のような感情を抱く。

ゲーム開始時の種族選択理由(=衣装が黒い)が実にキリトらしく、そして真っ先にログアウトボタンの有無を確認する様は、いかにも《SAO生還者》らしい。

何故か《SAO》から引き継がれ、しかしすべて破損してしまっているアイテムデータの破棄をキリトが躊躇う様は、MMORPGプレイヤーにありがちな心理をよく表している。同じく引き継がれていた異常に高いステータス値で演出する「強くてニューゲーム」状態も、ある種の潜在願望を上手く反映していて(恐らく経験者限定で)共感度が高いポイント。

第17話「囚われの女王」

第17話「囚われの女王」

第17話「囚われの女王」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第17話のあらすじ

ひょんなことから複数の《サラマンダー》に襲われていた《シルフ》のリーファを助けたキリト。リーファはそのお礼に、恐ろしく腕が立つにもかかわらず何故か《ALO》のことは何も知らないキリトの案内を引き受ける。

リーファによれば、《サラマンダー》による組織的なPKが始まったのは最近のことで、それには《世界樹》の攻略が関係しているのではないかという。

聴けば《世界樹》の上にあるとされる空中都市に最初に到達し、妖精王オベイロンに謁見した種族は高位種族《アルフ》に転生でき、制限なく自由に飛べるようになる。そしてそれこそが全プレイヤーの目標であり、《ALO》の《グランド・クエスト》なのだ、と。

第17話の見どころ

仮に死んだとしても現実には影響しない《ALO》にあって、《SAO》時代のそれに輪をかけて自由奔放なキリト。一方で《ALO》内に意識を監禁されたままのアスナが痛ましい。

そのアスナに対し、オベイロン=須郷 伸之は、アスナを含めた300人の意識を人体実験の被験者として「拉致」したことなど、自身の不法行為と今後の計画を得意気に語るが……その気持ち悪さは相当なものだ。

現実と仮想、どちらの世界でも弱い立場からアスナの救出に挑むキリトは、限られた時間でアスナのもとに辿り着くことができるだろうか……というより、オベイロンが気持ち悪いせいで「早く何とかしてくれ!」という気持ちになってしまう。

第18話「世界樹へ」

第18話「世界樹へ」

第18話「世界樹へ」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第18話のあらすじ

キリトとともに《世界樹》を目指すと決めたリーファは、直前までパーティーを組んでいたシグルドに呼び止められ、パーティーを抜けるつもりなのかと咎められる。

いいきっかけだった、いつかここを出て行こうと思っていたから――キリトを貶し、自分を所有物のように扱ったシグルドとの決裂を選んだリーファは、脱領者《レネゲイド》の謗りを厭わず《シルフ》領の都市《スイルベーン》から飛び立つ。

一方その頃――《世界樹》に監禁されているアスナは、現実世界でキリトに会ったとオベイロンが話したことから、キリトが無事現実世界に生還していたことを知る。

第18話の見どころ

束縛する者、支配する者、執着する者。現実でも仮想でも、そんな窮屈な人間関係は付き纏うもの。それとは対照的に空は高く広がり、森は青々と美しく、そして風は淀みなく――そんな対比が描かれる。

人を求める心をややこしく表現せず、もっとシンプルで明確にすればいいというユイの言葉には考えさせられる。その例示の実行は、やや難易度が高いにしても。

ちなみに、アスナがキリトの安否を把握できていないことは、実は当のアスナ以外にはわからない。そうとは知らず、オベイロンは迂闊にもキリト生還の事実という希望をアスナに与えてしまうわけだが、そのことにオベイロンが気づいていないところがミソといえる。。

第19話「ルグルー回廊」

第19話「ルグルー回廊」

第19話「ルグルー回廊」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第19話のあらすじ

2025年01月21日、キリトとリーファは《シルフ》領から《世界樹》へ向かうルートで最大の難所とされる《ルグルー回廊》を進んでいたが、追跡魔法で機を窺っていた《サラマンダー》の襲撃を受ける。

キリトは自身を前衛、リーファを支援役として応戦するも、防御役の重戦士隊と攻撃・回復役のメイジ隊という鉄壁の布陣に阻まれ、二人は敗戦濃厚な消耗戦を強いられてしまう。

死んでももう一度出直せばいい、諦めようと説くリーファに対し、キリトは《SAO》時代に由来する半ば意地にも近い信念を以って、その説得を拒否する――パーティーメンバーを死なせたりはしない、それだけは絶対に嫌だ、と。

第19話の見どころ

仮想世界だからこそ、守らなければいけないものがある――キリトの目的と利益を優先しようとしたリーファは、そのための身の振り方と選択肢を伝え、対してキリトは静かに自身の信念を語る。その場面がとても印象深い。

ゲームであっても遊びではない――現実以上に過酷な仮想世界から生還したキリトならずとも、現実か仮想か、それ自体を尺度にすることはせず、プレイヤーとキャラクターは同一の個であって紛れもなく一人の人格なのだと認めてほしい。そう願いたくなる。

それにしても、盾を構えた重戦士3人のHPが一撃で半分以上も減るあたり、《SAO》からステータス値を引き継いだキリトの異常な強さが窺える。

第20話「猛炎の将」

第20話「猛炎の将」

第20話「猛炎の将」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第20話のあらすじ

リーファの友人・レコンが決死の諜報活動で得た情報、それはシグルドの内通――《サラマンダー》軍による《シルフ》と《ケットシー》の領主会談襲撃というものだった。

領主が討たれることで生まれる決定的な種族間の格差を防ぐため、また友人でもある《シルフ》領主・サクヤを守るために、リーファはキリトの案内を中断。キリトは性分だからと同行を決め込み、領主会談が行われる中立域《蝶の谷》へと急行する。

辛くも襲撃直前に割り込んだキリトは《スプリガン》と《ウンディーネ》から成る同盟の大使だと名乗り、強気のハッタリで《サラマンダー》軍を退かせようとする。

第20話の見どころ

ユージーンの持つバランス破壊級の剣に対して、《スイルベーン》の店で購入した大剣で挑むキリト。スキルとしては存在しない例のテクニックを炸裂させたキリトの、久しぶりの全力と思しき剣技が閃く様は見もの。

ちなみに、一般的にMMORPGの通貨は重量が設定されていないか、されていても極端に軽い。キリトからの援助金を受け取った《ケットシー》領主・アリシャ・ルーの大袈裟とも思えるリアクションは、キリトがログイン時の不具合で《ALO》に持ち込んでしまった額の大きさを物語っている。

ガーディアン軍団が非常に強いと聞いていながら装備の強化をまるで考慮せず、宿代もろくに残さずに全財産を寄付してしまうキリトのお人よし具合には笑うしかない。

第21話「アルヴヘイムの真実」

第21話「アルヴヘイムの真実」

第21話「アルヴヘイムの真実」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第21話のあらすじ

ようやく《世界樹》のふもと、世界の中心にして最大の都市・央都《アルン》に到着した二人は、定期メンテナンスのアナウンスを受けて一時ログアウトする。

血の繋がっていない兄・和人に対して抱く複雑な感情を整理できるかもしれない――現実世界に戻って朝を迎えた直葉は、そんな秘めた想いへのヒントを求めてアスナの見舞いへの同行を申し出る。

その頃、囚われていた鳥籠のロックパスを暗記、オベイロンの留守を狙って脱出に成功したアスナは、《世界樹》内部で彼の話していた不法な研究施設を発見。その非人道的な人体実験を目の当たりにすることになる。

第21話の見どころ

様々なカットで映される、天高くそびえる雄大な《世界樹》の眺めや央都《アルン》の美しさには、すべてを忘れてあの空を飛べたら、と願ってしまう。

現実と仮想の間で翻弄されながらも自分の感情に答えを見つけ出そうと模索し、その想いを胸の深いところに埋めようと決めた直葉が健気だが……和人=キリトへの失恋をキリト=和人に吐露してしまうというのは、あまりにも酷。

いつの日か実現してほしい、フルダイブ技術。しかし仮想世界に設置された研究所から回線経由で脳に信号を送り、刺激を与えれば記憶の改竄まで可能となると、フルダイブの機能特性を考えれば制限が難しいだけに期待の中にも少なからず不安が混じる。

第22話「グランド・クエスト」

第22話「グランド・クエスト」

第22話「グランド・クエスト」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第22話のあらすじ

央都《アルン》にて中央市街へと続く門をくぐったその時、ユイがアスナのプレイヤーIDを感知した。キリトはアスナの姿を求めて世界樹の上層へ向けて飛び立ったものの、システム障壁に阻まれ、突破することができない。

ユイは警告メッセージを介して、かろうじてアスナに接触。囚われのアスナは応答する術を持たなかったが、あるカードに一縷の望みをかけ、空へと託す。

落ちてくるはずのないカードが落ちてきたことでアスナの存在に確証を得たキリトは、リーファに別れを告げると無謀にも単身《世界樹》攻略の《グランド・クエスト》に挑む。

第22話の見どころ

歴戦の《SAO生還者》、元《攻略組》がこれといった情報収集も準備もなく難攻不落のクエストに突入してしまうあたり、相当頭に血が上っているであろうことが窺える。

それでも推定最強のプレイヤーかつシステム的イレギュラーのキリトなら、あるいはソロでの《グランド・クエスト》攻略もあり得るかと思いきや、やはりというか残念ながら現実はそう甘くはなかった。

そしてその後に待ち受ける仮想と現実の両世界に跨る「現実」が、不憫にもすぎる。事実レベルでキリトは何も悪くはないはずで、どちらかといえばただ気の毒な側なのだから。

第23話「絆」

第23話「絆」

第23話「絆」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第23話のあらすじ

リーファを操るプレイヤーが直葉だという衝撃の事実、そして直葉から告げられた慟哭に等しい「想い」の告白が、二重の衝撃となってキリトを打ちのめす。

キリトは《SAO》での2年間を経て辿り着いた真理――現実も仮想世界も本質的には変わらない、自分の認識する誰かが本当のその人なのだから――を胸に、もう一度家族と、直葉と向き合う決心をする。

会話を拒絶する直葉に対し、央都《アルン》の北側テラスで待つと告げて再び《ALO》へとログインしたキリトは、言葉に頼らずリーファと語り合おうとするが……。

第23話の見どころ

キリトと和人、リーファと直葉。直面した事実を前に、兄妹の絆に亀裂が走る。それでも互いを大切に想う心には変わりはなく――キリトの独白、向き合う二人の心模様が深い。

心に区切りをつけた後、再度挑戦する《グランド・クエスト》攻略において、到着した援軍を交えた総力戦が見もの。

ところで、MMORPGのクエストやボスに事実上攻略不可能な難易度が設定されることは実際にある。にもかかわらず、プレイヤー側がたゆまぬ研鑽を重ねて想定を超える底力を発揮した結果、見事にクリアしてしまい、ゲームバランスを若干傾けてしまう事態も……。

第24話「鍍金の勇者」

第24話「鍍金の勇者」

第24話「鍍金の勇者」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第24話のあらすじ

リーファとレコン、遅れて到着したサクヤとアリシャの助力を得たキリトは、無尽蔵に現れるガーディアンの群れを突破。アスナに託された管理者用のアクセスコードを使い、クリア設定が施されていない偽りの《グランド・クエスト》を強引に通過する。

閉ざされた扉の先にあった真実は、欺瞞。全プレイヤーが目指していた《世界樹》の頂上には、あろうことか空中都市など存在してはいなかった。

湧き上がるプレイヤーとしての怒りをひとまず振り払って駆け出したキリトの視界に、アスナが囚われているはずの鳥籠が飛び込み――キリトとアスナ、そしてユイの三人は、この世界の天辺でついに再会を果たす。

第24話の見どころ

待ち焦がれた三人の再会を台無しにしてくれる、完全なる変態・オベイロンによる「妖精王劇場」は不快の極みで、目を覆いたくなる。けれども、その分だけ垂直落下の凋落を演じる様は痛快といえる……のかもしれない。

対して、電脳の海に消えたはずのあの男が再び放つ静かな語り口は、相変わらず心地よく耳に響いて残る。

世界の簒奪者を斬り伏せたキリトがアスナに対して「俺には何の力もない」と涙ながらに吐露する場面は、仮想世界のゲームという枠内でのみ通用する限定的な力を振るい、これまで長い戦いを続けてきたキリトだからこその、感慨深い一言。

第25話「世界の種子」

第25話「世界の種子」

第25話「世界の種子」より
©川原 礫 / アスキー・メディアワークス / SAO Project

第25話のあらすじ

オベイロンとの対決に決着をつけ、仮想世界に囚われたアスナの解放に成功したキリトは現実世界での再会を誓い、ある人物との対話を経て《ALO》をログアウトする。

意識を取り戻したアスナが待つはずの病室へと急ぐキリトを待ち構えていたのは、憎悪と苦痛にまみれ、狂気に陥った須郷 伸之だった。

それから――仮想と現実、両世界でのすべてにケリをつけたキリトは、茅場 晶彦から託された《世界の種子》を芽吹かせる。《SAO》と《ALO》、両事件の影響によって一度は潰えたかに思われたVR-MMORPGの未来は、力強く息を吹き返す。

第25話の見どころ

エギルの店での《SAO》クリア祝賀会からグランド・フィナーレまでの展開と演出は、最終話に相応しい。特に《ALO》の世界に「あれ」が「ああなる」ところには、個人的に感極まるものがある。

最後の最後、キリトたち《SAO生還者》との間に埋めがたい距離を感じてしまうリーファに対して、キリトがこれからの道を示してみせる場面にも胸が熱くなる。

同じように見える舞台でも、今度は、今度こそは本来の「ゲームであって遊びである」世界として、彼らがあの美しい空想の具現化を楽しめますように――そう願って止まない。

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