PARABELL LIFE

描いた「理想の暮らし」は、自分の力で組み立てる ―― そんなフリーランス・ライフ・ログ。

西日本豪雨の土砂崩れで孤立した集落から伝えたい、備えておくべき6つの災害対策

西日本豪雨で集落が孤立

2018年07月07日現在、歴史的な豪雨によってもたらされた災害は、西日本の広い範囲で甚大な被害を引き起こしている。

俺が住んでいるのは、高知県・嶺北地域の本山町にある、山奥の限界集落の家だ。

天の川がそのまま落下でもしたかのような、観測史上最多を記録した超豪雨。それは七夕を迎えた今日まで続き、ついにこの集落にも土砂崩れの災禍を招いた。

土砂崩れによって寸断された道路

破断した杉が土砂崩れの凄まじい力を物語る

それも複数箇所でだ。麓へと続く唯一の道は寸断され、集落は孤立状態に陥った。

もし俺が避難(下山)していたら、タイミングによってはこの土砂崩れに巻き込まれていたかもしれない。これだけの質量が直撃すれば、助かる見込みはない。

市街地までの道が完全に復旧するまで、1か月はかかるとの話も聞いた。本当にそうなるかはわからないにしても、1か月も外界と遮断されると、流石に限界を超えそうだ。

限界突破集落。笑えないのに、もう笑うしかない話だ。

各地で被害が出ていることを考えると、1か月は眉唾としても、1~2週間くらいは孤立したままでもおかしくはない。

こうなると、新たに発生するかもしれない土砂崩れによる「延長戦」も覚悟しておいたほうがいい。徹底的に悲観して事に当たったほうが、かえって気楽になる場合もある。

孤立状態ではできることも限られ、不要不急の外出も避けたほうがいいわけだから、現状を鑑みて考えられる災害対策を書いていく。

ただでさえ人が少ない限界集落にあって、リアルタイムで孤立しながら初日から対策記事を書くような頭の悪いやつは、もっと少ないに違いない。

豪雨災害以外でも参考になるだろうから、今後の備えとしてぜひ参考にしてほしい。

注意事項

この記事は、西日本豪雨による土砂崩れが発生、集落が孤立した当日に公開した。孤立状態は2018年07月07日から同月14日の午後まで継続し、現在は解消しているが、記事の内容は基本的に公開当時のまま保存している。

なぜ俺は避難せずに限界集落での孤立の道を選んだのか

まず気になるであろうことは「なぜ避難(下山)しなかったのか?」だと思うので、先に説明しておく。

その根拠は次のとおりだ。

  1. Twitterで複数の知人から麓の川の増水情報を得ていた
  2. 山を上ってきた人が、途中の道路が冠水していると話していた
  3. 観測史上最多の雨量という情報が気になっていた
  4. 昔からこの土地に住んでいる人に安全地帯を聞いていた
  5. 短く見積もっても1週間は支援なしでも生き抜ける備蓄があった

これらを総合的に判断すると、避難しないほうが安全な可能性が高いと考えられた。

それぞれの番号ごとにアンサーを出すなら、こういう具合になる。

  1. 下山してタイミング悪く河川の氾濫に当たるとまずい
  2. 下山途中の冠水で車が故障すると非常にまずい
  3. 土砂崩れに巻き込まれる可能性があった
  4. 東日本大震災の津波の逸話に倣い、先人を信じてみた
  5. 家さえ無事なら、水と食料がある以上は答えは決まっている

結果として自宅は健在で、道中の土砂崩れに巻き込まれる悲劇も回避、事態の鎮静化を待つことができている。問題は土砂崩れで孤立しているくらいだろう。

孤立を考慮しても、こうして自宅でほぼ普段どおりに過ごせているのは幸運だ。

情報収集・共有の観点からすると、必要な情報を自由に引き出せるインターネットに接続できるかどうかは極めて重要だった。いつもながら、判断材料の収集に重宝した。

災害に対して最低限備えておくべき6つのことは?

現在までに経験した、そしてリアルタイムで経験中の色々を基に、災害に対して最低限備えておくべきことを6つにまとめる。

あくまで今回の災害で役立ったこと、必要だと感じたことのまとめであって、河川の氾濫や土砂崩れの予兆を察知する方法などは含まれない。

パラベル

川の氾濫は見れば大体わかるだろうし、そういう類は専門のサイトに任せた。

何よりも優先するべきは、身の安全の確保

言うまでもなく、最優先は安全の確保だ。

死んでしまっては水や食料の備蓄も無意味に終わるし、通信の必要もなくなる。

基本的には事態が深刻化する前に大事を取って避難しておくべきだが、情報を得る術を持たなかったり、状況を見誤って避難が遅れる人もいる。

最低でも、

  • 避難するべきかどうか
  • 避難所までの道中に危険はないか

を正しく判断するために必要な情報は得られるようにしておこう。

避難中に被災したら本末転倒も甚だしいので、土砂崩れや鉄砲水、河川の氾濫などに巻き込まれないように、リアルタイム情報へのアンテナは最大限に張っておくべきだ。

判断のために意識しておくべき情報源は、

  • 緊急避難速報
  • 地域の防災放送

この2つが最低限中の最低限で、

  • ネットやSNSからの情報
  • 地域の人の現地情報・情報網

なども注意深く受信して、冷静かつ総合的に判断する。

ポイント

状況を軽く考えている人の話はあまり参考にせず、より深刻な事態を想定している人の意見を重視すること。また、直感が「やばい!」と告げたなら、なりふり構わずすぐに行動をおすすめしたい。動物的な危険察知の直感は、意外と馬鹿にできない。

注意事項

ネットやSNSでは、残念ながら災害時にデマ情報を流す輩もいる。もし状況に余裕があるなら、複数の情報源で裏を取ってから判断するのが望ましい。

地域の人たちとの情報共有はもちろん重要だから、事態が収束するまでは積極的に情報共有を継続しておきたい。

加えて、

  • 原則として安全な場所からは不用意に動かない
  • 動くならどこへ何をしに行くのか周囲の人に伝えておく
  • 単独行動は避けて、何かする場合でも無理はしない

これらを守っておけば、事故や被災時でも助かる可能性がグッと上がる。

何にしても命に関わることだから、基本的に助けは来ない、期待しないで備えるくらいの意識でいるほうがいい。

また、いざというときに何の情報も得られなくなる可能性も想定して、住んでいる地域の防災情報には常日頃から目を通しておこう。

注意事項

豪雨災害の場合は、豪雨が過ぎたあとに時間差で土砂崩れが起きる場合がある。当面の間は警戒を怠らず、危険と思しき場所は極力避けるべきだ。

飲料水・生活用水の確保は食料より優先する

豪雨災害に限らず、生きるためには水の確保が絶対に必要だ。人間は飢餓よりも脱水に弱いから、水の優先度は食料よりも一段上だ。

山水などを取水できる地域でも、水が濁ったり設備が破損する事態はありえる。実際にこの集落の中には、山水からの取水でも断水している家がある。

水源はもちろん異常なほど増水していて危険だから、すぐには復旧できない。

そして災害時は都市部でも断水が起きる。

災害時の断水は、本当に困る。飲料水がなければそのまま命に関わり、生活用水がなければ不衛生になる。不快感によるストレス問題も軽視できない。

命に関わる飲料水は、常にペットボトル水を備蓄しておくのがいい。実際のところ、これがあるとかなり助かるし、安心して飲める水があるのは本当に心強い。

もし日常的にペットボトル水を使っているなら、そのストックを多めに取っておくだけで済む。空いたボトルに水道水を詰めておけば、それで生活用水の確保もできる。

ペットボトル水を常用していないなら、最初だけ買い、以後は水道水を詰めればいい。

チェック

水道水を備蓄する場合は、月に数回は交換して鮮度を保っておくのをおすすめする。

ペットボトル水は価格重視のドラッグストアやスーパーなどで安く買ってもいいが、もし重くて大変なら通販で届けてもらえば楽だ。

ECサイトによっては、定期的に届けてくれる便利なサービスもある。

備蓄以外の方法として、「ライフストロー」というサバイバルグッズがある。

ストローのようにして汚れた水を吸えば、口に届くまでに浄水完了、そのまま飲めるようになる画期的な製品だ。

実際の使用感については、知人の記事を紹介しておくので参考にしてほしい。

ちなみに、Amazonで買うなら「Amazonプライム」がおすすめだ。サービスの詳細と魅力は登録ページの説明で伝わるはずだから、気になるならチェックしてみてほしい。

防災非常食はカロリーメイトが最強におすすめ

防災非常食の出番といえば、地震を思い浮かべる人が多いと思う。

例にもれず、俺も防災非常食に頼るのは地震のときだろうと考えていた。ところが、実際に直面したのは豪雨災害による限界集落での孤立。

当たり前の話だが、当面をしのげる食料は重要だ。実際に孤立してみると、それを肌で実感できる。これがあるぞ、という安心感は想像しているよりもずっと力強い。

地震でも豪雨災害でも問題なく対応できる防災非常食を考えてみると、やはり「カロリーメイト」しかない。これが最適だというのが、俺の結論だ。

防災非常食に必須の要素を満たす金字塔として、改めてカロリーメイトを激押しする記事を紹介しておきたい。

これは防災非常食に求められる要素の列挙にもなっているので、読んでみてほしい。

インターネット回線の確保にも意識を向ける

今回の豪雨災害では、NTTの光回線に障害が発生した。どうやら相当広範囲にわたって不通になったらしい。

災害時に通信手段を確保できるかどうかで、情報収集による安全確保への寄与はもちろんのこと、心理的にも大きな影響をおよぼすことになる。

知りたいことや必要な情報はいくらでもあって、それが得られなければ人は不安になり、判断を誤り、ときにはパニックに陥る。

そのほか、

  • 遭難してしまったから居場所を知らせたい
  • 差し迫った状況で、少しでも早く助けが必要だ
  • 危険な状況に陥っている人を助けてほしい
  • 家族や親しい人の安否が知れず、とにかく不安だ

など、災害時には助けを求めたり連絡を取りたい状況も多発する。

自分の居場所や状況を伝えられさえすれば、九死に一生を得るかもしれない。誰かの命を助けられるかもしれない。災害史を振り返ってみれば、そんな例が数知れずある。

不安や心細さを紛らわすには、誰かとコミュニケーションを取るのが一番だ。避難中の暇つぶし、ストレス解消手段の娯楽もあったほうがいい。

今や必要不可欠に近いものだから、普段から使えて災害時には持ち出せるインターネット回線を確保しておけば最高だ。

固定回線は自宅まで引かれているケーブルに依存するものだから、

  • 災害時に断絶しやすい
  • 避難時に持ち運びができない

こういった宿命的かつ致命的な弱点を解消できない。

だから俺は自宅に固定回線を引かずに、モバイルWi-Fiを契約してPCとスマホの通信をまかなっている。もちろん、スマホは独立した別回線としても使える。

固定回線にこだわる必要がないなら、通信制限に引っかかりにくいモバイルWi-Fiを選んで契約しておけば、普段使いはもちろん災害時の持ち出しにも対応できて便利だ。

俺が使っているのは【FUJIWifi】というサービスで、

  • わかりやすいプランラインナップ
  • 通信制限に引っかかるほうが難しい余裕の設定

などが気に入っていて、去年から愛用している。快適そのものだ。

回線はSoftBank系、山奥の限界集落でも『U-NEXT』や『dアニメストア』、『Amazonプライム・ビデオ』などの動画配信サービスを高画質モードで再生できている。優秀。

モバイルWi-Fiに興味があったり、パワフルなものを探しているなら、ついでにこの記事も読んでみてほしい。

電子機器の電源確保と水濡れ対策も万全にする

さて、スマホやモバイルWi-Fiがあっても、電源の確保ができなければただのお荷物にしかならない。しかも高額だから、捨てるわけにもいかない厄介な荷物になる。

最近では懐中電灯を持たずにスマホのライトで代用する人も多く、そういう意味でも電源の確保は死活問題だ。

となれば、それなりの容量があるモバイルバッテリーを用意しておけばいい。数日間の避難生活でなら、それで困ることはなくなるだろう。

選ぶ基準としては、

  • 大きすぎず、重すぎず
  • 災害時に十分な容量があり
  • 普段から使えて無駄にならない

この最低条件をクリアしているかどうかを見る。

避難生活が3日~1週間だとすると、10,000~20,000mAh程度の製品がおすすめだ。

条件に合って人気も評価も高い、Anker社の製品を紹介しておく。

加えて、特に豪雨災害時は電子機器が壊れないように水濡れ対策も必須だ。

災害時にスマホが使えないとなると、被る不利益は計り知れない。

同じくAnker社の製品で、IPX8規格(完全に水没したままでも問題ないレベル)の頼もしい防水ケースを紹介する。

娯楽の存在が孤立・避難生活者の心を助ける

孤立にしろ避難生活にしろ、災害時に気が滅入るのは間違いない。

パラベル

やった! 避難生活だ! たーのしー!!

とかいうトチ狂った人はほぼいないはずだ。絶対にいない、とまでは言わないが、まずいないと思いたい。

気を紛らわせる逃げ道を用意しなければ、不安とストレスで遠からず精神的におかしくなっていく。それが一般的な感覚だと俺は思う。

そんなときは、娯楽が助けになる。スマホと電源、そしてインターネット回線が確保できていれば、情報収集はもちろんインドア系の娯楽にはまず困らない。

インドア系の娯楽を探しつつ、紹介してきた防災に使える製品も買うなら、「Amazonプライム」はかなりおすすめだ。

  • 初回に限り30日間無料で体験できる
  • 体験してみて気に入らなければ簡単に退会できる

退会手続きの際もしつこく引き止められることはないし、サクッと退会できるから気楽に試せる上に、

  • 豊富なプライム対象商品で使える「お急ぎ便」が無料
  • プライム会員優先で開催されるタイムセール
  • 映画・アニメ・ミュージック・電子書籍などの特典コンテンツ

などなど、特典が用意されすぎていて把握できないくらいのお得なサービスだから、ぜひ一度は試してみてほしい。

Amazonといえば、道路が寸断されてしまった以上、流石に俺の家までは荷物を届けられないに違いない。Amazonが届かない、というのはわりとショックだ。離島より酷い。

動画だけでなく雑誌や漫画なども読める『U-NEXT』、アニメ作品配信数No.1の『dアニメストア』など、初回登録特典として31日間無料で体験できるサービスも増えている。

無料のゲームアプリや漫画アプリもあるし、娯楽には事欠かない。

今や手のひらに無限に近い娯楽が収まる時代だから、悲観に暮れて過度にストレスを溜めて病むくらいなら、開き直って少しくらい遊んでしまってもいいと俺は思う。

ちなみに、リアルタイムで災害孤立中の俺は気分転換にアニメを1クール(12話)観て、その上でこの記事を書いている。実体験に基づいた話だ。

豪雨災害によって今もリアルタイムに孤立中という事実

最後にもう一度だけ書いておきたい。

この記事を書いているのは、今回の豪雨災害による土砂崩れのために限界集落で孤立状態にある、被災者の一人だ。

とはいえ幸い家は無事だし、1週間ほど過ごせるだけの食料もある。炭水化物だけの食生活を厭わないなら、1か月は耐えられるはずだ。

本山町役場の安否調査隊にも無事は伝わっているし、実家にも連絡済みだ。

そういう状況だから今は悲観的ではないだけで、限界集落で孤立している被災者なのは厳然たる事実だ。別に胸を張るような話ではないけれども。

俺は山奥の限界集落で、

ゆるく、そしてふわっと、孤立しているのだ。

道路復旧までの見立ては、人によって1週間~1か月とバラつきが大きく、今はまだあてにならない。

その気になれば荒れた道を5kmほど歩いて下山できるにしても、その道中には土砂崩れの危険が潜む。死のリスクは回避したい。

1週間の孤立はそれなりに長い。1か月ともなれば、流石に食料調達にも支障が出る。

今回は日頃の準備と状況判断、そして幸運によって、孤立状態以外の不自由をせずに済んでいるだけだ。備えも運もなければ、こうはいかなかっただろう。

そのことを、この記事を最後まで読んでくれたあなたにだけは強く伝えておきたい。

嬉しくはない貴重な実体験に基づくこの記事が、豪雨災害に限らず多くの災害に対する意識づけとなり、少しでも誰かの役立てば幸いだ。

さて、非常に億劫ながら……。

今後どうするかについて、実家を含めた各所との相談を始めるとしようか。

何しろ、今日は記念すべき孤立生活の初日なのだから。